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あたたかい思い出

by カナエナカ(shojiro.nkym)

昔のはなし。

とあるとても寒い日にどうしてもカツ丼が食べたくてお昼休みに近所の「かつや」にテイクアウトを求め行ったところ10分待つとの事。50代くらいの店員のおじさんは寒空の中、外に設置されたお弁当販売ブースで私と同じく寒そうにしていた。
待つ事10分ちょっと。
「寒いのに待たせてごめんね!」と申し訳なさそうにお弁当を渡してくれる。寒いのにご苦労様だなあとこっちの方が申し訳ない気分になったけれど、何はともあれ、大好物カツ丼。ホカホカだ。最高。と嬉々としてオフィスへもどる。

さて、大好きなカツ丼。
オフィスに戻ってさあ食べよ!と袋を開けたところ、はらっと一枚伝票が出てきた。

一枚出てきた伝票の裏は…
一枚出てきた伝票の裏は…

うぅ…まずい。じんわり。嬉しい。。。

その当時の髪型から判断したが、これは私の似顔絵らしい。何より、寒い寒いと身をよじりながら待っていた私を横目に、こっそり伝票の裏にこのラクガキをせっせと描いていただなんて想像もしなかったし、失礼だけれど、とてもこんな絵が描けるようなおじさんにも見えなかった。後で見つけた私が驚くのを想像してニンヤリしながらこっそり入れてくれたんだろうなあ、と思うと嬉しさがこみ上げてきてにやける。それにしてもイラストが上手すぎる。

ありがとう。驚いたし、とても嬉しいおまけでした。

こういうコミュニケーションの暖かさが好きだ。いつものカツ丼よりおいしい気がした。

追記:実はあれ以来何度かあのお店に行ったんだけれど、このおじさんには会う事はなく。一度きりの出会いでも、記憶に残る優しいおまけが渡せる人になろうと思ったのでした。

2016年4月にnoteに投稿したお気に入りのエッセイを転載。少し推敲しなおしています。



カナエナカ(shojiro.nkym)
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